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2013年10月19日土曜日

野生のイルカとふれあう - 知的生命体発見の旅

イルカの本の仕事が終わりました。翻訳権契約が成立しなかった。パーソナルブックとして配布します。メールアドレスを教えてください。WindowsのWordで読むか? 少々手間をかければ、アマゾンのKindle電子ブックとして、iPhoneなどにも入れることができます。あお


最終的な校正はしていないので、誤字脱字があると思います。最終稿です。あしからず・・・


受付メールアドレス: ayosuke.bc@gmail.com

受付メールアドレスに配布の依頼をしてください。GoogleのDocxファイルを送付します。

このファイルを、Kindleパーソナルドキュメントとして、Kindleにアップロードすれば、電子ブックになります。

PCでは、PDFファイルの方が読みやすいようです。PDFファイルも合わせて送付します。


電子ブックの作り方)

iPhoneやiPadなどにKindleをダウンロードする。

Amazonにログインして、Kindleストアに入る。

My Kindleタブをクリックする。

パーソナルドキュメント設定をクリックすると、Kindleドキュメント作成用のメールアドレスが見つかる。

xxxx@kindle.com

このアドレス宛に、ダウンロードしたDocxファイルを添付して、メールを送る。


しばらくすると、電子ブックが出来上がって、iPhoneなどのKindleで読める。


簡単です。レンジでチーン。そんな感じです。



著者のレイチェルさん



主な登場人物

レイチェル・スモールカー 著者 生物学者(コミュニケーション)

エリザベス・ゲイウェン 旅行者 モンキー・マイアの紹介者
リリー博士 イルカ博士 イルカ研究の大御所
ケン・ノリス UCSCのイルカ生物学のパイオニア

リチャード・コナー UCSCの同級生 共同研究者(オスの行動)
アンドリュー・リチャード 共同研究者(メスの社会的な関係)
ジャネット・マン 共同研究者(子育て)

ウイルフ・メイソン モンキー・マイアのキャンプの所有者
ヘイゼル・メイソン ウイルフの妻

ニッキー・フライヤー(人間ニッキー) スピリチュアル系の学生
デビー・グラスゴー アーティスト
ボンディー モンキー・マイアの常連


主な登場イルカ

*モンキー・マイアのイルカ

ホーリフィン メス モンキー・マイアの女家長
ニッキー メス ホーリフィンの娘
ラブル オス ニッキーの息子
ジョイ メス ホーリフィンの娘
ホーリー メス ホーリフィンの娘

クルックドフィン メス
パック メス クルックドフィンの娘
クッキー オス クルックドフィンの息子

ビューティフル メス
ビビ オス ビューティフルの息子

サプライズ メス もともとは沖のイルカだった

(オス同盟)
スナッブノーズ、ビビ、シックルフィン

*沖のイルカ

スクウェア メス
スクウェアレット メス スクウェアの娘
ピグレット メス スクウェアの娘

ツイードルディー メス スクウェアの姉妹?
ファットフィン メス スクウェアの姉妹

ジョイフレンド メス ジョイなどと仲良し

ヨギ メス
ブーブー オス ヨギの息子
スモーキー オス ヨギの息子

ハーフルーク メス 海綿キャリアー

(モンキー・マイアに拉致されたメス)
ポインデクスター、マンチ、チクレット

(オス同盟)
チョップ、ボトムフック、ラムダ
トリップス、バイト、セタス
リアルノッチ、ハイ、パッチズ、ハック
ラッキー、ポインター、ローデント
ウェイブ、シェイブ



プロローグ

 イルカにであう

 私は、ボートで浅い眠りについていた。パーカッションのような大きな

「プフー」

という音で目が覚めて、

しばらくの間、横になったままで、目を開いて、耳を傾けていた。イルカの声に違いない。また、声が聞こえた、イルカは、すぐ近くにいるようだ。塩でべとついたドアを開いて、長さ約十二メートルのカタマラン(双胴船)ノートレック号のデッキに上った。南東方向から絶え間なく、涼しいそよ風が吹いている。星もきらきら輝いている。頭上に、明るく大きなアーチが架かっているように感じる。細長い月が、波間をゆらゆらと漂いながら、輝いている。他に光はなく、水面は穏やかだ。潮が、停泊中のノートレック号の双胴の船体に沿って、後方へ流れていく。ノートレック号は、潮の流れに緩やかに引かれている。水面をローリングするイルカの銀色の背が、月明かりの下に見える。イルカは、流れるように泳いで、呼吸しながら、水中に潜る。そして、流れ星のように、きらきらと光を発し、しぶきを立てながら魚を追い、水面に現れては呼吸する。

 イルカの背ビレが、かろうじて見えた。背びれの上端に切れ目があるので、このイルカはニッキーだ。ニッキーは、細い月明かりの下で、波間を通り過ぎる。ニッキーが、水中でロールバックすると、ニッキーの銀色の滑らかな肌は、まるで流れ星のように見える。ニッキーは、こんな感じで、呼吸したり、獲物を獲ったりする。

 私は、目が覚めたばかりなので、頭がうまく働かないが、デッキに腰を下ろしたままで、その光景を眺めた。天空には天の川、海にはイルカの流れ星。このように壮麗な光景を見ていると、気が遠くなり、我を忘れてしまいそうだ。シャーク湾は、インド洋に突き出していて、その広がりは大きく、都市の光源からは遠く離れている。頭上を見上げると、星座がゆっくりと回っている。色とりどりの惑星や、星団や、薄気味悪い星雲などが、ちらちらと脈打っているのが見える。異質な物体は、ときおり通過する人工衛星と、流星だけだ。しかし、他は、見慣れた夜空の風情だ。オリオン座が水平線近くにあるので、おそらく午前三時ころだろう。

 今夜のようなときは、海は生き物でごったがえしていて、

「ピシャピチャ、バシャバシャ、ザブン、ザブン、スイスイ、ドボン、ドボン」

と騒がしい。

水面下の世界が、少しだけ顔を覗かせる。その真上で、ノートレック号が座礁しているように思える。私はデッキに腰を下ろしたまま楽しむ。水面下で暗闇を動き回っているニッキーも、楽しんでいるのかなと思う。ニッキーにはエコロケーション(反響定位)の能力がある。頭から鋭い音を発して、反響音で、物体を「見分ける」。ニッキーの周りを泳いでいる生き物たちは、ニッキーに食われるかもしれない。しかし、ここはシャーク湾だ。ニッキーにも、同じような危険が迫ってくる。危害をくわえないサメもいるが、タイガー・シャークのようなサメは、イルカを食べる。毒とげを持つ派手な色のカサゴや、擬態をする気味悪いオコゼや、ウミヘビなども生息している。暗い海を泳ぎまわるイルカにとって、これらの生き物は悩みのタネである。
 別の呼吸音が、離れた地点から聞こえた。ニッキーの母ホーリフィンだろう。ホーリフィンの旧友のパックもいるようだ。しばらく呼吸音を聞いていると、ニッキーが、母たちのところへ向かうのが分かる。ニッキーを待つ母たちの姿も目に浮かぶ。ニッキーは、ホーリフィンの横に滑り込んで、腹を傾けて、上手にあいさつする。
 ニッキーとホーリフィンは、海へ潜って、魚が隠れている海草のすき間を探る。私はニッキーをよく知っている。ニッキーは、大げさな愛情は示さないが、賢くて、真面目である。あまり騒がずに、内省的にさえ見える。私はニッキーを見ると、自分自身に思いが及んで、ニッキーに強い絆を感じる。

・・・
・・・

原著です。



訳書です。


■  推薦する理由:
著者の15年に渡る研究の成果であり、著者のライフワークの一環とも言える。イルカを個体識別し、家族関係や仲間関係を分かりやすく説明している。観察場所は世界遺産にもなっているオーストラリアのモンキー・マイア。知られていなかったオスの同盟やダークサイドな面などについても明らかにした。魚を捕まえるときに行なう海綿利用やイルカの子育てなども興味深い。そのイルカたちとの触れあいを通して、イルカ物語風に描いている点が特徴である。くわえて、進化論や行動学などについても述べている。さらには、サイエンス・アドヴェンチャー風の旅行記という感じもする。古き良きアメリカの大学、カリフォルニア大学・サンタクルーズをベースにしたフィールド・ワークが主体の研究報告でもある。

高校生や大学生や若者の啓蒙書としても使えそうだ。くわえて、ひとりのタフで自由な女性の生きかたという観点から見ると、年配の方にも興味深いと思う。




野生のイルカとふれあう ¦ 世界遺産に生息する知的生命体発見の旅

                        レイチェル・スモールカー 著
                                青柳洋介 訳
目次

    プロローグ        1
      イルカにであう
      イルカはかしこいのか?
一章  モンキー・マイアへ    17
      ふしぎなおつげにさそわれて
二章  初めての訪問       27
      イルカもきもちをあらわす
      わかちあう
      イルカをまもる
三章  イルカのもとへ      51
      モンキー・マイアがよんでいる    
四章  シャーク湾        63
      じゆうといきていることをかんじる
      オーストラリアのれきしをしる
      おおまかにしぜんをしる
五章  野生のイルカを追跡    81
      かがくてきにかんさつする
      にちじょうをかんさつする
六章  イルカと海綿       105
      イルカもどうぐをつかう
七章  ビッグ・バン       115
      たましいはガイアとともにある
      イルカはスタンガンをもっている
八章  イルカの社会       135
      オスはダークなめんをもつ
九章  男たち          147
      オスはどうめいをくむ
      オスはたたかう
十章  母、娘、姉妹       171
      こどもをうんでそだてる
      セックスをする
十一章 ホイッスルとクリック   187
      はなしあう
      はなしかたをけんきゅうする
十二章 モンキー・マイアの生活  215
      サイクロンがくる
      リゾートにかわる
十三章 イルカの知能と感情    239
      きょうりょくする
      きょうかんする
十四章 イルカの保護       257
      しぜんをほごする
    エピローグ        269
      イルカもわたしもいきている
    謝辞           273
    訳者あとがき


訳者あとがき(素案)

 翻訳家の仙名紀さんがブログにアップしたイルカ本。面白そうだったので、翻訳してみたいと手を上げた。出版社との出会い系サイトに翻訳企画を掲載したが、半年たっても音沙汰なし。あきらめようかと迷っているときに、下北沢の飲み屋で女の子たちが話しているのを見ていて、女の子たちが「イルカ」に見えた。翻訳作業は下北沢近辺のイルカ娘や、イルカ男たちと飲みながら進めたが、世田谷・池ノ上のジャズバーMのママPさんや、従業員のKちゃんのお世話になった。また、下北沢の沖縄バーNのママKさんや、従業員のAちゃん、Mちゃんのお世話になりっぱなし。うるさい酔っ払いイルカ男のお相手、どうもありがとうございました。その他にも、池ノ上や下北沢のたくさんの方々と、楽しくやりながらの翻訳作業でした。まるで、下北沢近辺がオーストラリアのモンキー・マイアのように感じることもありました。だって、イルカ娘やイルカ男がたくさんいるんだもの。

 翻訳家の仙名先生は厳しい方で、コツしか教えてくれません。しかも、暗号のようなものが多いです。たとえば、翻訳ツールとして、編み物の道具などを推薦してくれます。お世話になりました。

    そして最後に、この素晴らしい本の原作者、
 
    レイチェルさん、カンパイ!

                       本のクリエイター 青柳洋介

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